今年度から、学部2年生に非常勤講師として実験を教えている。
今月6日、実験のまとめとして講義を行った。
自身、初めての90分講義で緊張するも、やりきった感はあった。
来週の夜、反省会 (という名の…・笑) があるが、これで年度を通しての勤務完了。
教える学生には言わないようにしてるが、
化学科出身なので、電気科の学生実験は教える方も初めましてだった。
今となっては、公式も回路図も抵抗なく教えれるようになったが、
勤務当初は“質問しないで!俺に聞かないで!”って本気で祈りながら見回った時もあった。
それでも、予習復習で何とかなるんだから、
努力の大切さ、逃げないことの重要さを改めて実感させられた。
学生を実際に教える立場になって、想うことがある。
“自分たちの頃とは、学生の感じが変わっている”
驚いた。自身が真っ先に感じたことは、
『みんな、いい子。従順。完全なYESマン。』
教えたことは、すんなり受け入れてくれる。
疑うことなく、指導通り取り組んでくれる。
教える側としては、こんなに楽なことはない。
ただ、淋しかった。
“どこか、諦めや決めつけた感じが漂っている”
こういうもんなんだ。先生が言うからそれが正解。と、
半ば思考回路を遮断しているように見えた。
統括の先生と話していること。
“あえて失敗しやすい内容にしている。だから、気付いてほしい。考えてほしい。”
実験は100%理論通りなんかにならない。
なってくれてたら、もっと自分も論文をバンバン出している(笑)
なぜ違うのか、なぜそうなったのか、これを探るから楽しい。
それが、『正解じゃない…だから、これはダメ』と短絡的になって欲しくない。
しかし、現実はやり直してそれっぽい結果が出ると、安心したように採用。
前のデータは無かったことになる。(本当に消しゴムで消してしまう。)
あーだこーだと、ごちゃごちゃやるから実験は楽しいのにな。
正解を出して、楽にレポート書いて、単位を取る。
それだけの実験は避けたいとは思うものの、脱却は難しいようです。
ただ一つ、1月6日にやった講義で確信が持てた!
“勉強意欲が無いわけじゃない。勉強方法が分からないだけ。”
これは、非常勤の勤務先に居られる共同研究している先生も仰っていた。
学歴社会がダメとかよく言うけれど、難関大学を出ている子の方が
勉強の仕方を知っている。
今回の講義で用いたプレゼンテーション。一か八かで作った。
表現、文章はフランク。授業の感じを完全に排除。
数式なしでイメージ重視。数式は一切使用せず、図だけによる理解に全力を挙げる。
あと、笑いの要素を各所で取り込み笑いを誘った (ホントに笑いが取れた!)。
とにかく、勉強、数式、専門用語アレルギーを取り除くことに徹した。
いかに、アホなイメージで理解をするか、今勉強しているなかでの魔法のような用語は
一体何者なのかを説明していった。
実験のまとめの授業なので、他の先生方も大勢いらっしゃる中で行った。
正直、怒られるのを覚悟していた。ナメてるのか!って言われても仕方がなかった。
結果は、怒られることなく、むしろお褒めのお言葉をもらえた。
そして、学生に講義後に取ったアンケート。
想像以上に良い反響を受けることが出来た。
“初めて、講義を寝ずに全部受けられた!”
“イメージの重要さがわかった。”
“これまでそれぞれで勉強していたことが、繋がった!”
めっちゃ嬉しかった。読んだとき、笑いながらウルっと来た。
分からないものを分からないままにする傾向があるのは確かだと思う。
ただ、分からないものが分かった時からの加速を期待したい。
だって、俺がそのタイプだったから…(笑)
気を引き締めて、2年度目も頑張る。
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