2014年5月3日土曜日

科研費 平成26年度分の申請を振り返って

今回は、珍しく大学研究者向けの内容です。
しかも、情報発信というより私のエッセイみたいなものです。

こういう話題のBlogなんて見たことないので、
ちょっとチャレンジングな内容かもしれません。

科研費

大学研究者にとっては、研究予算で筆頭に挙がってくる言葉ですよね。
平成26年度申請分からは私のような日本学術振興会 (PD) でも、
科研費応募の門戸が開きました。

私が応募したのは若手Aです。
あまり詳細を公にするものではないと思うので、研究細目や申請額などは伏せます。
そして、採択結果は残念ながら不採択でした。

この学振の特別研究員もDC1とDC2の2度の不採択の後に、
3度目の正直でDC2に採択された経緯もあるので、初挑戦だったこともあって
ショックはありましたが、翌日には立ち直りました。

ちなみに私はDC2で採用、博士後期3年からの採用予定でしたが、
1年短縮で学位取得したため、採用期間2年を全てPDに切り替えています。

初挑戦で若手A!?と、驚かれたり、身の程をわきまえていないと
思われるのではないかと思います。
私も申請時はそんな気持ちがありました。

「若手Bにしようと思います。」 と打診すると、
即座に私の受け入れ先の教授より、若手Aではないのか?と。

論文投稿でもワンランク上のジャーナルを目指すなど、
どんなことでも、もう一歩踏み込んだことを率先する教授なので、
いきなりの若手Aの話が出た時にも、すぐ腑に落ちたのを覚えています。

さて、この科研費という制度そのものについて、私から何も言うところはありません。
まだ博士号取り立て、アメリカに乗り込んで奔走しているような駆け出しです。
制度をとやかく言える程でもなく、決められたルールの中で勝負するので精いっぱいです。

もしも、思うところがあるのならば、最初から文科省の役人になれるように
勉強すれば良かっただけの事ですしね。
私は、研究が好きで博士号を取得した訳なのですから。

さて、本題。どうすれば科研費に採択されたのか?

どれだけ人に魅せる研究をするか。
もちろん、張りぼてのハッタリで良い訳ありませんから、理路整然とした魅せる研究。

研究者たるもの、科学に誠実に真理を探る研究をすべきであって、
他人の評価やお金を気にしてはいけない。
旧ソ連の学者はノートと鉛筆だけで研究を行い功績を挙げた。

まさしく、その通りだと思います。
言葉を返すようですが、正直なところ、理想だけを言っていても仕方がないと感じています。
ただ…理想を叶える、手段は色々と必要…。

特に独立した研究者になりたいと思えば思うほど、魅せる研究への意識は強くなります。
科研費申請は、自分の専門分野ドンピシャな人が見てくれるなんて思ってません。

いかに、自分の研究を面白い、お金をつけてみたいと、
他の分野の審査員に思ってくれる申請書にできるかどうかだと思っています。
もちろん他分野とはいえ科学者にみていただくわけですから、
ハッタリや理屈が通っていないもので、魅せれるわけはありません。

先日、不採択に至った評価結果が見れるようになりました。
評価項目ごとに6人の審査員から4段階の評定が与えられて、
自分の評定平均と、採択者の評定平均が分かりました。

この評定で分かった、結論から言えば、5つある評定項目のすべてで、
もう1人ずつ最高評定をいただいていれば採択ラインでした。
そして、評定で4段階で2は、1つの研究項目の中にある1つの評価要素のみ。
その他では評定で4もしくは3以上を軒並みいただけていたようです。

これは私にとっては収穫でした。
今回の申請書、先輩の1人にチェックしてもらっただけで、他に先生や誰にも
チェックしてもらえなかった。(その先生方も申請書作成で大変でしたし…)
その中で、これだけの評価をいただけるものが書けたことはうれしかった。

「そんなの上の先生のネームバリューだよ」
このようなことを仰る人も居た記憶があります。本当か嘘かは分かりません。
人間ですからあってもおかしくないでしょうし、無いのが本来と言う気もします。
それを言い出せば、大学院入学時まで遡って研究室選びから意識しとけば
良かっただけの話なので、そのタラレバはなしで。
(とはいえ、私の受け入れ教員、ネームバリュー無いこともないと思う。分からないけど。)

この全項目で最高評価を1人ずつ多くいただくのは、想像以上に大変な気がしています。
次の申請では、応募種別の再選定もありますが、より高評価をいただけるように、
しっかりと研究構想を練っていきたいと思います。

最後に、なんでこんな文章を書いたのだろうと振り返ると、
こういった内容の会話でただ誰かとお酒が飲みたいんだろうな…って結論に行きつきました。
お酒の席で、情報交換と言うかこういう類の話、好きなんでしょうね。

帰国したら、誰か相手してください (笑)

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