2013年6月29日土曜日

海外研究生活に備えて 2 ~DS-2019の取得~

DS-2019の取得

私のVisaはJビザです。留学者や学者用の非移民 (non-immigrant) ビザ。
当事者の私はJ-1ビザ、配偶者の妻はJ-2ビザを発給してもらうことになります。

ビザの種類はRochester大学に指定されたというか、選択肢もなかった。
恐らく、このケースはこれ!と決まっているのだろう。

非移民ビザなのでグリーンカードのような永住権はもちろんありません。
就労も認められにくく、勉強のために滞在するためのビザという印象です。

2 year rule というものがあって、Jビザ終了後2年間は
自国で生活しなければならず、ビザが取得できません。
Jビザについては、地球の歩き方にある説明が分かりやすいです。
http://www.arukikata.co.jp/visa/visa_j1.html

上記のURLでもあるけど、ビザは業者に手続き代行してもらえます。
お金がかかるので、私は自力で行うつもりです。
どれだけ業者を通しても、大使館や領事館で行われる
面接は必ず本人が受けなくてはいけません。

J visaの取得は大きく分けて2ステップ。
1. DS-2019の取得 (これは受け入れ先の教育機関が発行)
2. J visaの取得 (DS-2019取得後に大使館・領事館で申請して発行)

2013年6月29日現在、私は1が終わるころです。

2日前にRochester大学からFedExで発想されて、
教えてもらった番号で荷物追跡したら、今、住之江区にあるそうです (笑)

DS-2019取得までの流れ

・ 2012.11
日本学術振興会の特別研究員 (PD) に内定。
周囲から海外に行け!という声が本気モードになって圧倒される。
同時期に現在の妻にプロポーズ。
米国行きを了承してくれたので、真剣に渡米を考え出す。


・ 2013.02.01
博士号の最終諮問直前なのに、博士論文主査より本当に行くのか?と、問われる。
行くのなら、受け入れてくれそうな教授に、今からメールすると
言われて“お願いします”と即決。
自分ながら、そんな決断力あったっけ?と後から疑問に思う。


・ 2013.02.02
CV (Curriculum Vitae) を作ってくれと、博士論文主査から言われる。
CVは英語の履歴書のようなもので、日本のような様式はなく自分で作る。
こんな感じで…と参考に送られてきたものが、客員“教授”のもので、
格が違いすぎて、こんなの書けない!と苦労した。

仕方がないので、補足的にネットで調べまくった。
All Aboutとか色々みたけど、なんだかんだで一番参考にしたのが下記URLの
広島大学のEnglish writting help centerのHPです。
http://vu.flare.hiroshima-u.ac.jp/english/writing/intermediate/resumes/resumes.htm


・ 2013.03.12
最終諮問後にドタバタして結局、CVに取り組んだのは1ヶ月後。
博士論文主査に送って、添削を受ける。意外と間違っていなくて、すんなり。


・ 2013.03.13 (CV完成翌日)
博士論文主査からRochester大学 LLE (Laboratory for Laser Enegiticsという
レーザーの研究所。世界第2位大きさを誇るのオメガレーザーを保有する施設。) の
Stephan D Jacobs教授にCVと私の論文データつきのメールが送られる。


・ 2013.03.28 (CV送信から15日後)
Jacobs先生から博士論文主査に返信。
要約すると、“いい話だ!うちのグループに歓迎する!…が、英語大丈夫か?”


・ 2013.04.02 (返信がきてから5日後)
3月28日~4月2日に何往復かメールのやり取りが行われた。
Jacobs先生が“何なら、彼にコンタクトして電話面接で英語力を確認するけど”
なんて、メールが来た時は肝が冷えた。
結局、博士論文主査が『彼の英語力は十分にある。国際会議にも何回も参加してる』と、
やや張ったりを加えて、この問題は解決したらしい。
翌日、LLEの所長と会議があるから提案するとのメールが来た。


・ 2013.04.12 (LLEの所長に提案されたであろう日から9日後)
突如として、Invitation Letter (直訳すると、招待状) がメールで届く。
ここで、J visa研究者の受け入れのために必要な所得金額が示される。

1. 年収が、28000ドル以上であること (約280万円以上であること)
2. 加えて配偶者を連れて行く場合、1ヶ月500ドル用意できること (年収約60万円追加)
3. 健康保険のため、夫婦で1ヶ月320ドル用意できること (年収約38.4万円追加)

ということで、1~3より、手取りで年収約378.4万円用意できなければ来るな!ということ。
日本学術振興会に本当に感謝です。

その日のうちに、その条件でOKであることを私からJacobs先生に返信した。


・ 2013.04.13 (Invitation Letterが届いた翌日)
Foreign Visitor Info Sheetがメールで送られてくる。
後々考えると、LLE内の受け入れメモのようなものだろうか。
名前やパスポート番号、妻の情報など基本的なものを記載するように依頼される。


・ 2013.04.17 (Info Sheetが届いてから4日後)
一通り依頼された箇所を記載はしたが、不安が。
依頼されていないが、『米国エネルギー省のプロジェクトにどのように貢献するか?』など、
途方に暮れるような質問もあった。
とりあえず、依頼されたとこだけ埋めて返信。
翌日、Jacobs先生から“そこらへんは、こっちで書いといたから” と、仏様のような返信が (笑)


・ 2013.05.02 (Info Sheet提出から2週間後)
Jeanさんからメールが。(海外研究者に対応するLLEの秘書さん?事務方さん?らしい。)
Rochester大学のISO (International Service Office) に提出する書類を用意してくださいと。
用意できたら、FedExで送ってほしいから連絡してとのこと。

1. J-1 Scholar Exchange Visitor Questionnaire
Rochester大学のISOが用意しているInfo sheetのようなもの。
基本的な個人情報や滞在期間、渡航歴などについて記載した。

2. Visa申請用写真 (裏に名前を記載していること)
Visaの写真は5×5cmです。デジタルデータ提出が必要なためデジカメで撮影。
写り方などの決まりは大使館のHPに書いてあります。
http://www.ustraveldocs.com/jp_jp/jp-niv-photoinfo.asp

デジタルデータはUSBに移してコンビニ (サークルKサンクス) のマルチコピー機で
印刷した。本当は駄目なんだろうけど…。
http://www.circleksunkus.jp/service/multicopy/index-top.html

印刷したものの裏に名前を書いた。

3. Visa申請に使うパスポートのコピー
これが、時間が掛かった最大の原因。
日本のパスポートは、結婚などで氏名・本籍などが変更になった場合、
追記欄に手書きにて変更が記載されてスタンプが押される。

だけど、現在の主流はパスポートのICを読みとる。
特に、2014年から原則ICの読み取りのみにするらしく、
手書きの補足を認めるかどうかは、各国の裁量に任されるとのこと。

ちょうど4月に結婚、5月上旬に入籍したので、本籍、氏名が変わるタイミング。
パスポートの記載変更申請をしてもICはそのままなので、
現地でICデータと、実際の情報が異なってトラブルになる可能性が出てくると指摘される。

旅行ならば、その都度説明して乗り切れるかも知れないけど、
住むとなったらパスポートくらいが唯一の身分証明書。
もったいないけど、新規に作り直したほうが…ということで、作り直し。
有効期限が5年間も残ってたのに…。

そこにタイミングが悪いことに、ちょうど5月3週目に国際会議で海外に行かなくてはならず、
新規再発行では間に合わないので、国際会議が終わってから出ないと
新規発行の申請すら出来ない状況に。

結局、申請したのは5月3週目の金曜日。
新しく受け取ったのは6月2日。めっちゃ時間がかかった…。

4. CV

5. 学位証明書  大学の窓口に届け出て、英文で発行してもらった。約1週間必要。

6. 収入証明書
条件は、英語表記、給与支給元がレターヘッドに記載、
支給元トップのサインが記載されている、雇用期間が記載されている、
ドル表記の収入 (月収でも年収でも良さそう。学振は月収表記) が記載されている。

学振に問い合わせるも、円表記のみでドル表記は無理!といわれた。
Rochester大学にメールで問い合わせると、円表記でも大丈夫と返信が。
発行に約1週間、郵送もあるので約1週間半の期間を見込む必要あり。

7. その他
私の場合には関係ないけど、母国以外で永住権を持つならその証明書とか、
すでにJ visaを持ってるなら現在の関係書類のコピーが必要な様子。


・ 2013.05.14 (Jeanさんから連絡があった12日後)
Jacobs先生に、お世話になる日程についてメールを出す。
私の周囲はいつからでもOKやから行って来いのスタンス。
妻は、高校OBの吹奏楽コンサートが終わったらいつでものスタンス。

じゃあ、8月最終週から!となって、提案してみる。
Jacobs先生から国際会議の予定があって最終週は不在。
9月第一週でも2日はアメリカでは祝日といわれて、9月3日からに決定。

メールのCCだったJeanさんからもメールが来て、
来るのはいいけど、Visaが必要やから書類を早くね!と念押しされる。

分かってるってば。パスポートが厄介なだけなんだってば。


・ 2013.06.03 (滞在開始日決定から19日後)
パスポートが手に入って、ようやく書類が揃う。
メールでその旨を伝え、FedEx (国際宅急便) の送付先を聞くついでに、
Visitor Questionnaireのデータを確認してもらう。

1箇所間違いを指摘されて修正。再送信でOKをもらう。
そのときに送付先とFedExのアカウントを教えてくれた。
あと、備考欄に指定のコード番号を書いておいてと、そのコード番号と。

FedExのアカウントは着払い設定の場合に必要なので、着払いでOKということ。
送付料金がタダになった。ラッキー。
ただ、このFedExが厄介。初めての登録が日本語だけど分かりにくくて時間掛かった。
あと、書類を送る紙封筒 (エンペローブ) を取り寄せるのに3日くらい待たされた。


・ 2013.06.12 (FedExの送付先を聞いて8日後)
ようやく送り先伝票の登録・印刷も完了して、集荷予約もOK。
FedExの担当者に渡した。

送付はFedExエコノミー。要するに普通宅急便。
プライオリティのような速達もあるけど高いし、着払いだから控えめに。
なのに、翌日13日には受け取ったよ!の連絡。
伝票を確認したけどエコノミーで間違いないし、タイミングがよかったのか、
プライオリティー並みの速さに驚かされた。これもラッキー。


・ 2013.06.13 (FedExで書類を送った翌日)
Jeanさんからメールが。英語の婚姻証明書をメールで送って!
また、てんやわんや。

Webで調べた限り、婚姻証明書は戸籍謄本でOKなことが分かる。
もちろん、市役所で発行してもらえるものは日本語表記。
英語表記で発酵してもらえるわけもなく、英語翻訳をしなければならない。

その翻訳は、業者に依頼するか、自力で行うか。
直感的に、自力でするのはダメなんじゃないか?と思った。
ただ、調べた限り、自力で翻訳すればOKだと分かった。

お金があれば業者に依頼するのもOKだと思う。
だけど、調べる限り、自分でもできるんじゃない?と思える内容。
実際に米国大使館に戸籍翻訳フォームが公開されているし。
http://japan.usembassy.gov/e/acs/tacs-forms.html のJapanese Family Registerです。

ただ、発行された戸籍謄本と英訳の見た目がかけ離れてるのも気が引けたので、
Webで公開されている無料テンプレートを見比べて近いものを選びました。
私が使用させてもらったテンプレ公開ページ。
http://www.ten-nine.jp/template/

もちろん、テンプレ通りに出来るわけでなく、婚姻暦や離婚暦、親権の記載など、
その人それぞれで戸籍謄本の記載内容は変わります。
きっちり、記載内容を合わせながら翻訳していきました。
ちなみに、専門用語はWebでまとめられているものを活用しました。
http://www.naati-translators.com/sample-family-register.html

翌日、翻訳者として、自筆で署名した英訳の戸籍と戸籍謄本原本を
スキャンしてJeanさんに送る。これで一山を越える。


・ 2013.06.22 (戸籍の英訳を送信してから1週間後)
Jeanさんからメールが。
妻用のQuestionnaireを伝え忘れていたから、記入して送ってほしいと。

特に気分を害したわけでもないが、初めてJeanさんのメールで
“I'm sorry”の記載を見た。これは、仕事のミスと感じているのだろうか。

土日を挟んだ為、数日遅れたが2日後には、妻の直筆サイン入りの書類を
電子スキャンしてメールで送った。


・ 2013.06.27 (妻のQuestionnaireを送って3日後)
書類を発送したよという連絡が。
平日指定なので明日 (2013.07.01) に到着してくれると期待。

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